
■特徴的な調査結果
(1) 日本人の半数近くは睡眠時間が6時間以下(図1)。年齢層別では、30歳を超えると7時間以下の人は85%近くに達する。6時間以下しか睡眠をとらない層が最も多いのは40歳代(表1)。
図1 短時間睡眠者の割合〈全世代〉
表1 年齢層別睡眠時間の割合

(2) 日本人の約6割が睡眠不足を自覚(図2-1)。特に働き盛りの30〜40歳代では、
約70%が睡眠不足を実感(図2-2)。
図2-1 睡眠時間に関する感想〈全世代)
図2-2 睡眠時間に関する感想〈30〜40歳代〉

(3) 睡眠時間は足りていると感じている人が半数を超えるのは、50歳未満は7時間
以上、50歳以上では6時間以上。睡眠時間の実態とは1〜2時間の乖離がみられる(表3)。
表3 年代別・睡眠時間別の充足・不足感
(4) 睡眠時間が短い地域は関東、東海、九州・沖縄の順。逆に睡眠時間が長い地域は
北海道・東北、関西、四国の順(図4)。関東と北海道・東北との差は10%以上と大きい。
図4 睡眠時間6時間以下の人の割合〈全世代〉
(5)睡眠不足を感じる人が多い地域は、東海・関東。逆に少ない地域は関西、四国。
前者と後者では10%もの違いがある。
図5 睡眠時間の感想(地域別)
■調査結果の考察
(1) 睡眠と寿命という観点から睡眠時間をみると、健康リスクが最も少ない睡眠時間は7時間30分であり、睡眠時間が6時間30分未満あるいは8時間以上である場合、健康リスクが増大するといわれています(Kripke
DF,Garfinkel L,Wingard DL, et al.: Mortality associated with sleep duration and
insomnia. Arch Gen Psychiatry 59: 131-136,2002)。しかし日本人の睡眠の実態をみると、7時間以上の睡眠をとる層はむしろ少なく、健康面においては危機的な状況であることいえそうです。社会の夜型化が進む中で、特に30歳代以上では7時間未満が85%にまで達しており、自らの健康リスクを冒しながら、"働き過ぎの日本人"を、私たちは依然として続けているのかも知れません。日本人の寿命も近い将来、短くなってくるのかもしれません。
(2) 理想の睡眠時間は7時間30分ですが、中には短時間睡眠で問題ないという人もいます。睡眠時間が短いと思われる6時間以下の人でも、約20%の人が、睡眠時間に満足している様子が分かります。
逆にいうと、8割の人は満足できない睡眠時間ということになります。
各世代で、同じ睡眠時間について半数以上の人が満足できるという睡眠時間をみると、50歳未満では7時間以上、50歳を超えると6時間以上が求められていることが分かります。
(3) 関東、東海、関西の3大都市圏で比較すると、関西圏の睡眠状態が比較的良好…睡眠時間の長短、睡眠不足感の多少…であることが確認できました。生活習慣によるものなのか、関西人特有の気質によるものなのかは、現段階ではその理由を確定できませんが、今後の検討すべき課題です。
■日本人の睡眠量に関する実態調査のまとめ
睡眠不足気味を感じる割合が、感じていない割合を上回るという睡眠不足大国日本の実態が明らかになってきました。
今後は、【眠り相談ソフト】解析の結果見えてくるその原因について、調査研究を継続する予定です。
|