体内時計を正常に動かし、体温のリズムや睡眠覚醒リズムといったさまざまなリズムを同調させるためには、「朝は明るく、夜は暗く」を心がけることが大切です。
朝、明るい光を浴びると、体内時計は24時間に再調整され、他のリズムとも同調して動き始めます。しかし、夜、明るい光を浴びてしまうと、脳にある睡眠覚醒リズムを支配する体内時計が遅れていくので、注意が必要です。光は、覚醒度を上げ、交感神経活動を活発にするほか、睡眠安定効果のあるホルモン「メラトニン」の分泌にも影響を及ぼします。メラトニンは、明るくなると分泌が止まり、暗くなると分泌し始めるというユニークな特性をもっているため、朝起きたときに光を浴びるとすっきりと目覚められるようになります。夜になって明かりを落とせば、脳は睡眠モードに切り替わり、自然な眠気を誘い、眠りやすくなります。
逆に、朝になっても暗い部屋にいるとメラトニンの分泌が止まらないため、眠気がとれなかったり、夜になって明るい光を浴びてしまうと、脳が覚醒モードになってしまうために、なかなか眠たくならないということが起こるので注意しましょう!
メラトニンは、500ルックス(通常の室内照明は150〜500ルックス)以上の光(青白い短波長の光がより効果的)によって分泌が抑えられるといわれていますが、すっきりした目覚めを得るには、朝は、起床時に1000ルックス以上の強い光(太陽の光がベスト)を浴びるのがよいといわれています。また、体内時計を再調整するには、起床から約3時間後までに外光を浴びるのがポイントです。
夜は、150ルックス未満の照明にし、とくに就寝の1時間前からは暗めの暖色系の照明にすると、脳の興奮や交感神経の活動亢進も低下し、眠りやすくなります。メラトニンの分泌も促され、睡眠の前半の安定した眠りが得やすくなります。睡眠中は、さらに暗くすることが好ましい(ろうそくの半分程度の明るさである30ルックスの光でも眠りの妨げになることがあるといわれています)のですが、まったくの暗闇は、気持ちを不安にさせたり、夜中に起きたときに周囲が見えずに転んでケガをする危険があるので、月明かり程度の3ルックス程度の照明を用意したり(ただし、光源が直接目に入らないようにし、トイレや廊下の照明にも留意する)、遮光カーテンなどで外光を調節するようにするとよいでしょう。
夏は太陽が昇る時間が早いため、起きたい時間よりも前に目が覚めてしまうということがあります。それを防ぐためには、ベッドの位置を東窓からずらしたり、遮光カーテンなどを利用して光を遮断し、起きたらすぐにカーテンを開けるようにするとよいでしょう。 |