No.27 ぐっすり眠って美肌をつくる
老化が気になる大人こそ睡眠は大切
皮膚や筋肉を構成するたんぱく質の代謝に関わっている成長ホルモンは、就寝後1~2時間の間に訪れる深い睡眠時に効率よく分泌されることがわかっていま す。そのため、睡眠不足だったり、睡眠の質が悪かったりすると成長ホルモンがうまく分泌されず、たんぱく質の代謝がうまく行われない可能性があります(成 長ホルモンは、起きている間にも分泌されますが、日中は活動しているために他のことに使われてしまううえ、深い睡眠時に一気に分泌されることがわかってい ます)。昔から「寝る子は育つ」といわれるように、子どもの成長にも成長ホルモンは欠かせませんが、年齢が高くなるにつれて分泌量は減少してしまうといわ れているため、大人こそ質の良い睡眠が必要なのです。若い頃は夜更かししてもまったく平気だったのに、最近は寝不足をすると目の下にクマが…。そんな人は 眠りを見直してみて下さい。成長ホルモンは肌の弾力を保ったり、骨の代謝、脂肪の燃焼を促すといった働きも担っているので、ぐっすり眠って成長ホルモンを しっかり分泌させましょう!
睡眠不足だと目ジカラも弱くなる
睡眠不足になると成長ホルモンだけでなく、お肌に潤いを与えるホルモン、プロラクチンの分泌も低下しやすくなります。ご存知のように、人の体は 60~70%が水分でできているといわれますが、年齢とともに水分保持力は低下してしまうので、お肌の乾燥はもちろん、ドライアイやドライマウスが気にな る人も睡眠をしっかりとるようにしましょう。睡眠不足や不規則な生活は、女性ホルモンなどの分泌も乱すといわれ、皮脂過剰の原因になることもあり、更年期 障害の症状(骨粗しょう症など)を悪化させることもあるといわれているので、注意して。
また、睡眠不足は自律神経にも悪影響を与えるため、睡眠が不足すると筋肉の緊張が低下して、目ジカラが弱くなってしまったり(目がうつろな状態)、しなや かな動作ができにくくなることもあります。起きている間は重力の影響で体の組織や水分が下へ引っ張られるため、睡眠不足の人ほどたるみやむくみも起きやす くなります。つまり、すっきりしたボディや、生き生きとした印象を与える目ジカラ、活動的に動ける体を維持するためにも睡眠は欠かせないものなのです。
適度な運動と食事で成長ホルモンの働きをサポート!
年齢と共に減少してしまう成長ホルモンをなるべく効率よく分泌させるには、規則正しい生活を心がけて生体リズムを整え、眠りの質を高めること。そして、体 の機能回復や代謝を促すためには7時間程度の睡眠をとることが大切です。また、成長ホルモンは睡眠中だけでなく、運動直後にも分泌されるといわれているの で、適度な運動も習慣にしましょう。
また、夕食には、肉や魚、豆、卵など、皮膚や筋肉、骨の元となるたんぱく質やカルシウムをはじめ(夕食の時間が遅い人は消化に時間のかかるお肉より、魚や豆類がおすすめ)、たんぱく質の代謝吸収を促すビタミン類を摂るようにしましょう。
文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美