No.37 高齢者にはベッドがオススメ!
利点1 寝起きがラク!
布団よりベッドがオススメだといえるいちばんの理由は、起き上がるのが簡単なこと。布団から起き上がるのと、ベッドから立ち上がるのとでは断然、ベッドの ほうがラクです。ベッドをお持ちでない方は、座椅子に座って立ち上がる場合と、椅子から立ち上がる場合を比べてみるとわかるはず。
家庭内で起こる事故のひとつに、夜間の転倒があげられます。中途覚醒時は体の機能が完全には起きていないため、体はとても不安定な状態。そのため、布団の 場合は起き上がるのが大変な上、足元の布団に足をとられやすく、転倒しやすいようです。とくに高齢者の場合は、反射神経が低下しているので、うまくカバー ができず、大きな事故につながってしまうことがあります。それに比べ、ベッドは起き上がるのがラクなだけでなく、つまずく可能性も少ないため、リスクを減 らすことができます。また、介護が必要な場合も、ベッドのほうが介護する側にとってもラクなようです。
「ただし、ベッドでも、高すぎるベッドは危険です。椅子に座るようにベッドに座ったとき、足の裏全体がしっかり床につく高さを選ぶことが大切です」とパラマウントベッドの山品さん。
利点2 ホコリを防げる
睡眠中は、無意識のうちに口呼吸になりやすく、ホコリやウィルスがダイレクトに咽喉に付着し、それが風邪などの原因になることがあります。そのため、快適 に眠るには掃除をまめにし、空気清浄器などを使って寝室を清潔に保つことが大切ですが、布団ではなくベッドにすることもホコリを防ぐ対策のひとつになりま す。
日中は、人の移動などにより多くのホコリが空気中を舞っています。しかし、睡眠中は、動きが止まることによりホコリは上から下へと降りてきます。そのため、床に近い布団は、より多くのホコリを吸い込んでしまう可能性があります。
「ホコリは床から30センチ位のところに多いといわれているので、ベッドにすることで吸い込むホコリの量を減らすことができると考えられます」(山品さん)
利点3 冷えから防げる
ホコリと同様に、冷たい空気は上から下へと降りてくるので、布団よりベッドが冷気を防ぐ場合にも有効です。また、夏はベッドの下を空気が通るように工夫することで熱がこもるのを防ぐことができ、快適です。
このように、ベッドにはいろいろな利点があるので、もし、買い替えを考えている方は、ベッドにトライしてみるのもいいかもしれません。布団の質感が好きという方は、布団をベッドの上に重ねてみるのもOKです!
文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美