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眠りについて知ろう

No.67 眠り小物と眠り儀式

安心は快眠を得る重要な要素になりますが、小さな子どもがぬいぐるみを抱くと安心するように、安心を与えてくれる小物を使うのも快眠に役立ちます。また、パジャマに着替えたら自然に眠くなることがあるように、眠りの合図となるお決まりの行動を見つけておくことも有効です。

お気に入り小物で安眠する

大人になってもぬいぐるみを枕元に置いて寝る人がいますが、「コレがあると安心して眠れる」といった物を“眠り小物”と言います。不衛生にならないように 気をつける必要がありますが、触り心地の良い物、気持ちが落ち着く物、眠るのが楽しくなる物など、自分なりの眠り小物を見つけてみるのも快眠に役立ちま す。

少し古いデータになりますが、睡眠文化研究所が平成11年に行ったリサーチによると、眠り小物のトップ3は、1位が本・雑誌・マンガ。2位が音響機器、3位が枕・クッションという結果となりましたが、最近では携帯と言う人が圧倒的に増えているようです。

携帯は目覚まし時計としても使えて便利だからという理由で枕元に置いている人も多いようですが、中にはメールをやっていないと落ち着かない、誰かと常につながっていないと不安になるなど、健康的ではない理由で携帯を眠り小物にしている人もいるようです。

かつて武士は敵から身を守る術として刀を枕元に置いて寝ていましたが、眠り小物は世相を表すと言えるかもしれません。

眠り儀式も快眠に役立つ

眠り小物に対し、ある行動をすると眠りやすくなることを“眠り儀式”と言います。儀式と言うと、ちょっと宗教じみていますが、歯を磨く、パジャマに着替え る、小さなお子さんならお母さんに絵本を読んでもらうといったことが眠り儀式で、眠る前にすることで心のスイッチが眠りモードに入るのを助けます。よく言 われる眠り儀式に、眠れない時に「羊の数を数える」というのがありますが、「sheep(シープ)」と「sleep(スリープ)」の単なるダジャレで、む しろ脳が興奮して眠れなくなるのが正しいようです。

これと同様に、いくら好きなことでも夢中になりすぎると興奮して目が覚めてしまうこともあるので、適切なものをチョイスすること。中にはお酒を入眠のため に利用する人がいますが、飲みすぎは質の良い眠りが得られませんし、依存症の原因にもなるのでNGです。また、いくら眠り儀式に適していることでも眠れな い時(覚醒度が高い時、体温が高い時間帯)には効果はありません。

最後に、眠り儀式になりうるものをいくつかあげてみますので、参考にしてみてください。

・お風呂に入る
・歯を磨く
・パジャマに着替える
・蒲団を敷く
・お気に入りのシーツに取り替える
・コンタクトやメガネをはずす
・間接照明にする
・テレビを消す

・本を読む
・静かな音楽を聴く
・アロマの香りを楽しむ
・軽いストレッチやマッサージをする
・瞑想をする
・呼吸調整をする
・カフェインレスのハーブティーを飲む

文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美
監修:白川修一郎

日本睡眠学会 Japanise Society Of Sleep Research
JOBS 一般社団法人 日本睡眠改善協議会