No.79 午後の15分の仮眠でパワーアップ!
ポイントは午後早い時間に短時間の仮眠!
ヨーロッパにシエスタという習慣があるように、日本でもかつてお昼寝は、あたり前にあったようです。それが徐々になくなり、今ではうとうとしていると居眠 りとレッテルを貼られるようになってしまいました。しかし、最近の睡眠研究によると、お昼寝は、午後の活力をアップさせる効果があることがわかってきまし た。むしろ、眠いのを無理してうとうと状態で学習をしても、きちんと記憶されない可能性があるとも言われているので、眠気が強い場合は無理せず、少しだけ 仮眠を。
ただ眠りすぎると、起きるのがつらくなったり、体が目覚めるまでに時間がかかり、仕事の効率が逆に下がってしまうことも。また、夜の睡眠に影響してしまうこともあるので注意が必要です。
上手に仮眠をとるポイントは、眠る時間帯と長さ。仮眠は、午後1時~3時までの間にして、眠る時間は15分~20分程度に (高齢者の場合は30分~1時間でもOK)。たった15分? と思われる方もいるかもしれませんが、意外にも頭がスッキリします。むしろ、長く眠ってしま うと、深い眠りに入ってしまうため、脳や体が目覚めるまでに時間がかかってしまいます。実際に眠れなくても、目をつぶって静かにしているだけでも効果があ るといわれているので、ちょっと疲れを感じたら、しばらく机に伏せたり、移動の電車の中で仮眠をとってみると良いでしょう。
目覚めやすくするには仮眠の前にカフェインを
でも、ついつい長く眠ってしまうという人は、携帯などのアラームを使用するのも良いですし、ベッドに横になるのではなく、リクライニングチェアなどを利用 して仮眠しましょう。また、仮眠をする前にコーヒーや紅茶など、カフェインを飲んでおきましょう。カフェインは20分~30分程度で効いてくると言われて いるので、自然に目覚めやすくなるはず。
ほどよい仮眠は、午後の作業効率を上げる源になるだけでなく、夜早い時間に眠くなってしまうのを防ぐことができます。歳をとると、早寝早起きになります が、早くなりすぎて困るという人は、上手に仮眠を利用しましょう。ただ、高齢になると眠りが浅くなるために疲れがとれず、日中もゴロゴロしたり、ベッドの 中で過ごす人も出てきます。そんな方は、日中眠ってしまうと、ますますリズムが崩れてしまうので、仮眠する時間以外は、意識して活動的に過ごすようにしま しょう!
また、働き世代の方は、どうしても睡眠不足になりがち。毎日5時間未満の睡眠しかとっていないという人は、仮眠だけでは足りません。睡眠5時間以下が3日 以上続くと、ほろ酔い状態で仕事しているのと同じだとも言われています。週に1~2度は休息日として早めに仕事を切り上げて、睡眠不足をため込まないよう に気をつけましょう。
文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美